桃の栄養と健康効果

桃の基礎知識

桃は果物の中でもちょっと上品な存在で、そしてただ美味しいだけでなくて、栄養面でも食物繊維、ビタミンが豊富で、夏バテ予防に効果な果物でもあります。


桃は果実だけではなく、昔から乾燥させた蕾（つぼみ）が便秘剤や利尿剤に利用されていました。それも新陳代謝を促進させる作用が知られていたからです。


桃（モモ）は、バラ科モモ属の落葉小高木、果実のことで、花が春に五弁、多重弁に咲きます。そしてお馴染みの果実は、夏に水分が多い甘い球形となって実ります。原産は中国ですが、今では世界各地で食用、観賞用として栽培されています。


未成熟な果実、種子には青酸配糖体（アミグダリン）が含まれています。もともと花は、「桃の花」とも言うように春の季語になっています。葉花より少し遅れて茂ります。縁は粗い鋸歯状ですが、湯に入れると桃葉湯として、皮膚の炎症に効果があるとされています。


さて、果実は7月～8月に実ります。球形でタテに割れた形状は桃の特徴です。果実は一部赤みがかった白く薄い皮にデリケートに包まれています。桃の果肉はとにかく水分が豊富で柔らかく、糖分、カリウムなども多く含まれています。栽培中は病害虫に侵されやすく、皮も薄くて傷みやすいので、手のかかる果物だといえます。


賞味期間も短いので、そのためか、生食以外にジュース（ネクター）、シロップ漬けの缶詰もよく利用されています。


日本での主な生産地は、福島県、山梨県、長野県などで、降水量の少ない盆地という点が共通しています。外国では中国、アメリカ、イタリアなどが主な生産国となっています。