桃の栄養と健康効果

桃の各栄養素の解説

桃の各栄養素についてもう少し詳しく説明しておきましょう。まずは食物繊維です。もともと食物繊維には、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」、水に溶ける「水溶性食物繊維」がありますが、水分の豊富な桃には水溶性の食物繊維が含まれています。この食物繊維にはペクチンという成分が豊富に入っているので、整腸作用があります。


食物繊維には、便秘解消効果があることが知られていますが、便秘が解消されれば、もちろん美肌効果にもつながっていくことになります。大腸がんの予防にも効果的とされています。


次はナイアシンです。これも水溶性で「水溶性ビタミン」の一種となっています。もともと肉、魚、レバーなどに多く含まれる成分であり、糖質、脂質、たんぱく質から産生する酵素の働きを促進するという役割があります。また、皮膚や粘膜の健康維持のためにも欠かせません。桃にもこのナイアシンが比較的多く含まれているのです。冷え性にも効果を発揮するそうです。


ミネラル成分の一種である「カリウム」も含まれています。カリウムが多いのは、ほうれん草、サツマイモ、豆類で、果物ではバナナ、メロンと共に桃に多く含まれています。ナトリウムとのバランスをとり、細胞を正常に保ち、血圧を調整するのがカリウムの役割です。特に高血圧の人には不可欠な栄養素です。生活習慣病の予防にも効果的です。


お茶に含まれていることで注目されている「カテキン」も含まれています。これはポリフェノールの一種とされ、動脈硬化、心臓病、糖尿病などの改善、抗がん作用、アンチエイジングなどに効果が期待されています。